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<振り込め詐欺>新たな手口に「民間私書箱」悪用

 全国で多発している振り込め詐欺事件の新たな手口として、「民間私書箱」の悪用がクローズアップされている。警察庁が先月26日、過去の事件で被害者が郵便等で現金を送った先の住所59カ所(東京都49、大阪市9、札幌市1)を公表したが、ほとんどがこうした私書箱だった。一方、日銀はインターネットバンキングを狙った「サイバー犯罪」の手口が悪質化しているとのリポートをまとめた。キーワードは「匿名性」。詐欺グループの巧みな道具となっている。【石丸整、川上晃弘、平地修】 警察庁のリストにある電気の街、東京・秋葉原の雑居ビル2階。ドアに「私書箱」の看板が掛かり、インターホンがある。ここで郵便物を受け取り、室内の個人私書箱に仕分けするシステムだ。 30歳代ぐらいの男性社員は「今年2~4月、都内の2社あてに九州地方などから郵便が1日合計10通は届いた。4月下旬に警視庁の捜査員が来たので、振り込め詐欺に使われたと思う」と話す。 2社に届いた郵便物は、それぞれ豊島区と西新宿の別の私書箱に転送するよう依頼されていた。 追跡すると、豊島区の私書箱からの受け取りはバイク便業者だった。業者は、依頼された中野、港、千代田区などのコンビニエンスストア前路上など、指定された場所で郵便を詐欺グループとみられる男に渡した。 バイク便の経営者(40)は「今年4月ごろ、電話でほぼ毎日依頼を受けた。受け取りは毎回違う男だったので、全部で10人前後いたのだろう」と話した。私書箱契約時の会社の住所地は、実際に行くと番地がなかったり、連絡先の携帯電話も既に別名義になっていた。 警視庁捜査2課は今年7月、東京都調布市内で民間私書箱を経営していた男ら3容疑者を詐欺容疑などで逮捕。秋葉原の私書箱事件は未発表で、捜査中とみられる。 都内で私書箱を運営する男性経営者(32)は、「私書箱開設から約2年で、捜査員が来るなど少なくとも30件は犯罪に使われたと思う。『だまされて100万円送った』と被害者が直接苦情を言いに来たこともある」と話す。別の私書箱運営会社社長(26)は、客との契約はファクスで済ませ、身分証明書は不要にしている。「身元確認をすると客が逃げてしまうから」だという。 私書箱が悪用されるようになった背景には、金融機関の本人確認が厳密になったことと、郵便局窓口でも郵送先チェックが厳しくなったことがあげられる。私書箱1個の利用料は月額わずか2500円が相場。現状では私書箱の規制はなく、全国の店舗数や詳しい実態は不明だ。

コメント:私書箱からの受け取りをどうするのかと思っていましたがこういう使われ方なんですね。

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<悪質リフォーム>年金夫婦は上客 元営業マン、その手口は

 「狙うのは年金生活の夫婦」「『ご苦労さま』と言う人は契約を取りやすい」――。昨年まで約3年間、大手リフォーム会社の営業担当だった男性(38)が毎日新聞の取材に応じた。男性はシステムバスの販売を担当。近隣での工事を装い、欠陥がなくてもあるように指摘するなど消費者心理につけ込む手口や、マニュアル作成、演技指導を行うなど会社側の「社員教育」の実態などを赤裸々に語った。【須山勉】  ■近くで工事  営業マンは工事監督の服装で、近隣で工事をしているように装い、割り当て地域の各戸を回る。「この先の工事で、前の道をウチの車が何度か行き来するかもしれませんので」と明るく元気にあいさつする。  この際「分かりました」という人より「ご苦労さま」と応じる人の方が話が進む。帰り際に「あ、そうだ。おうちの横から出ている水を止めておかないとダメですよ」などと話しかけると「どこ?」と聞き返す確率が高いからだ。こうした問題点の指摘を、業界では「投げかけ」と呼ぶ。  ■演技力がすべて  古い家の風呂だと、外側の基礎部分に水のシミがあることが珍しくない。営業マンは「ここだ。かなり染みちゃってるな」と驚いてみせる。ひざをつき、顔を近づけるなどして心配しているように振る舞う。  「どこ?」と言われたら、自分の影でも何でも色づいている所を指して「こんなになっている」。「どうすればいいかしら?」と問い返す人も少なくない。これで家に入るきっかけができる。  ■役割分担  風呂場に案内されたら、排水口のふたを開けるなどし「他の業者に見せると壊さないといけない」と持ちかけ、「原因調査」のために自社の「専門家」を勧める。実際は「つなぎ」と呼ぶ別の営業マンが訪問し、ハンマーでたたくなどし「水が回ってますね」などと“診断”。風呂はダメと思いこませる。  この際も「近くで工事しているから、今なら安い」と言うのは忘れない。「いくら?」と来れば、後は「クローザー」と言われる契約担当者が登場する。  ■マニュアル  営業トークはマニュアルでほぼ統一され、上司による「演技指導」もあった。ただ、マニュアルは手口を変えていくため、頻繁に更新される。最高の客は年金生活の夫婦暮らし。経済的余裕があるからだ。営業所での朝礼で、営業マンは一人ずつ大声で「今日は絶対『年金AB(年金暮らしの夫婦のこと)』両面アポにこだわります」と誓わされていた

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